【大切なお知らせ】エキビレッジ終了について

※新型コロナウィルス感染拡大の影響で、2・3月の開催を中止いたしました。
【3月の開催中止のお知らせ】(2020.3.26追記)


2014年3月から足掛け6年開催してきた「上州ぐんま産直市 タカサキエキビレッジ」は2020年3月の開催分をもって一旦終了させていただきます。

突然のお知らせで驚かせてしまったらゴメンナサイ。

実は今年新たに拠点を持つことになりました。その準備に全力を注ぎたいと思い、エキビレッジを終了することに決めました。


少し昔の話をします。

エキビレッジをスタートさせた2014年当時、私たちは「すもの食堂」という、八百屋のような食堂のようなお店をやっていました。

野菜のことも飲食のことも経営のことも、何もわからず勢いで始めたお店でした。

日々、生産者さんから直接野菜を仕入れる中で、作り手の思いや人柄を知るにつれ、明らかに野菜の味が変わっていきました。
スーパーでお金を払って野菜を買うのとは全然違う、楽しさや喜びがそこにはありました。そしてその感動を自分たちだけでなく、もっと色んな人に知って欲しいと思いました。

とはいえ、自分たちの実力不足もあって、お店に来るお客さんはまばらで、
「こんなにおいしい野菜があるのになぁ…」とか「生産者さんと直接会って話をしたときの感動や商品の魅力を10分の1も伝えられていないなぁ」と、日々悶々としていました。

そんな時、JR高崎駅さんから「駅で何かやりませんか?」とのお話を頂き「人がたくさん居るところで、生産者さんに直接商品を売ってもらったらいいんじゃない」と思って始めたのが、このエキビレッジでした。

結局、お店自体はオープンから3年で閉めることになるのですが、閉店する際に「今までやってきたことで次に繋げることが出来るのは何だろう?」と考えた時に、唯一残ったのがこのエキビレッジでした。

スタートから月日が経ち、エキビレッジで扱う「農薬や化学肥料を使わない野菜」「化学調味料や添加物を極力使わない加工品」「体に負担が少なく、素材本来の滋味深い味わいのもの」への関心が、当時と比べて明らかに高まってきたことを実感しています。

出店者さんの商品も「群馬いろは」さんや「高崎じまん」さんを始め、県内の色々な場所で買えるようになりました。

それはもちろん、それぞれのお店の努力あってのものですが、私たちが今までエキビレッジをやってきたことも、少しは役に立てたのかなとも思っています。

そして一方で、エキビレッジの運営に携わる私たちには「自分たちの場所が欲しい」という気持ちがずっとありました。

月に二日だけ高崎駅にやって来て、イベントが終われば何もなかったように消える。

運営の自分たちには、場所は作れても自分のお店も商品も無かったので
「あなたたちの商品はどこで買えるの?」とお客様から言われるたびに、絶えず葛藤がありました。そして「他の人の場所で何かを造り込むことへの限界」も感じていました。

この6年間「自分たちは何がしたいのだろう」ということをずっと考えながら、
音楽フェス、古家具販売、空き家リノベーション…色んなことをやってきました。

その試行錯誤の中で、私たちの興味の中心に「今ここにあるものでどうやったら楽しく暮らせるか?」という想いがあることに気が付きました。

「この土地で採れた野菜や果物やお肉」だけでなく、
ここから見える山々、ここにしかないお店、ここに暮らす人、都会でも田舎でもなく、足元にあるものにちゃんと目を向けて、ここにあるものに感謝して、この土地で生きていく。

そういう日々の暮らしの積み重ねに、私たちは豊かさや喜びを感じるということを知りました。

昨年の9月に
「ここなら自分たちのやりたい世界がつくれるかもしれない」
心からそう思える場所と出会いました。

JR北高崎駅から徒歩5分、築40年の元はバレエダンススタジオだった建物です。

私たちはこの建物に「住吉音楽堂」という名前をつけました。

今までやってきた音楽イベントをここでもやりたい、という理由もあるのですが
それ以上に「暮らしの中で生まれる音を楽しめる場所にしたい」と思いました。

時計の針の音、包丁とまな板の音。お湯が沸く音。鳥の鳴き声や、水の流れ、雨や風…

暮らしの中にあたりまえのようにあるものにちゃんと耳を澄ませて、
心穏やかに、そしておおらかに日々の暮らしを丁寧に見つめ直せるような
そんな場所にしたいと思いました。

どんな場所になるのか、いつオープンするのか、正直まだ私たちにもわかりません。それでもきっと、私たちがこれから大切にしていきたいものを表現できる場所になるということだけは確信しています。

これまでエキビレッジを楽しみにしてくれたお客様、頼りにしてくれたお客様に
ご迷惑をお掛けしてしまう事は重々承知の上ですが、どうか我々のわがままを通させてください。

そして、もし次の一歩を応援して頂けるのであれば、これからも暖かく見守っていただけたらとても嬉しいです。

最後になりますが、今までエキビレッジを続けてくることができたのは、高崎駅関係者の皆様や出店者の方々、そして何より、足を運んでくださったお客様の支えあってのものでした。
エキビレッジに関わって頂いたすべてのみなさまには、心から感謝しています。
6年間本当にお世話になりました。

エキビレッジの開催は今月を入れてあと3回、計6日間となります。
どうぞ最後までお付き合い下さいますようよろしくお願いいたします。


エキビレッジ実行委員会
金井良平・智美


※エキビレッジ終了後、お買い物にご不便の無いように、高崎駅周辺や県内で商品を購入できる場所の一覧を準備しています。(2.3月の開催時に配布予定です)



【3/16追記】

3月27日(金)28日(土)に予定しておりました「上州ぐんま産直市タカサキエキビレッジ」は、新型コロナウィルス感染拡大の影響を考慮した結果、3月の開催を中止させていただきます。


今月が最後の開催という事もあり、どうにか開催できないかと検討を進めておりましたが、中止した先月と比べても、まだまだ予断を許さない状況である、との判断から、3月開催も中止とさせていただきました。

正直、これまでエキビレッジを楽しみに足を運んでくださった皆様に、直接ご挨拶できずに終わることは心残りでもあります。

また、こんな時だからこそ、
生命力のある旬の野菜やたまご、丁寧に作られたごはんやおやつを食べること
温かみのある人との繋がりが何より大切なのではないかとも感じています。

ということで、
高崎駅での開催は一旦終了となりますが、この状況が落ち着くまでの間、
「感染のリスクを抑えつつも、群馬の美味しいものを買える・楽しめる場所」などの情報を、3月以降もSNSやホームページなどで発信して行くつもりでいます。

それまでは、エキビレッジ終了のあいさつは一旦お預けとし
事態が落ち着きを取り戻した際に、また改めて皆様にごあいさつできればと思っています。


ご理解いただくとともに、引き続きよろしくお願いいたします。



エキビレッジ実行委員会
金井良平・智美